② リビング階段・吹き抜けで後悔!寒さ・音・ニオイまで家中に広がった
【失敗例】
「開放感のある吹き抜けに憧れて採用しましたが、冬になると暖房をつけてもなかなか部屋が暖まりません。足元だけが冷えてしまい、結局エアコンを長時間つけっぱなしにしています。」
このような相談は、新築後の点検でもよく耳にします。
また、リビング階段を採用したご家庭では、「2階で子どもが勉強していると、リビングのテレビの音が気になる」「料理のニオイが2階まで上がってしまう」「来客時に家族が必ずリビングを通るので、お互い気を遣う」といった声も少なくありません。
吹き抜けやリビング階段は見た目がおしゃれで人気がありますが、住み始めて初めて気付く生活上の悩みがあることも知っておきましょう。
【なぜ後悔するのか?(原因)】
吹き抜けやリビング階段で後悔する最大の原因は、「デザインだけで判断してしまうこと」です。
暖かい空気は上へ、冷たい空気は下へ流れる性質があります。そのため、吹き抜けでは暖房の熱が2階へ逃げやすく、十分な断熱性能や空調計画がないと、1階の足元が寒く感じることがあります。
さらに、壁やドアで仕切られていないため、音やニオイも家全体に広がりやすくなります。
つまり、吹き抜けやリビング階段そのものが悪いのではなく、それに合った設計になっていないことが後悔につながるのです。
【防ぐ方法(現場監督40年のアドバイス)】
私はこれまで多くの住宅を見てきましたが、吹き抜けで満足されているご家庭には共通点があります。
それは、「断熱・気密・空調をセットで考えている」ことです。
例えば、高断熱・高気密仕様にしたうえで、シーリングファンを設置すると、天井付近にたまった暖かい空気を循環させることができます。
また、エアコンの設置位置や能力を事前に計画しておくことで、冷暖房効率を高められます。
音やニオイが気になる場合は、吹き抜けの大きさを必要以上に広げないことや、キッチンには排気性能の高いレンジフードを採用するのも効果的です。
吹き抜けは「おしゃれだから採用する」のではなく、「快適に暮らすための設備や性能」とセットで考えることが、後悔しない家づくりにつながります。
【打ち合わせ前チェックリスト】
□ 家の断熱性能・気密性能について説明を受けた
□ エアコンの設置場所と能力を確認した
□ シーリングファンを設置する予定がある
□ テレビの音や生活音が2階へ伝わることを家族で確認した
【現場監督40年のひと言】
現場でお客様から「吹き抜けにしなければ良かったですか?」と聞かれることがあります。
私の答えはいつも同じです。
「吹き抜けが悪いのではありません。性能と設計が合っていなかっただけです。」
実際に、断熱性能や空調計画までしっかり考えられた吹き抜けの家は、一年を通して快適に暮らしているご家庭がたくさんあります。
見た目だけで判断せず、「住み心地」まで含めて計画することが、満足度の高い家づくりへの近道です。

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